8月24日(土)に「広島大学きてみんさいラボ」で地球温暖化や気候変動を学ぶ市民セミナーを開催しました。
高校生から60歳以上までと幅広く参加いただき気候変動への関心の高さが伺えました。サスティナビリティ部門長の近藤雅征准教授が企画し、シベリアを対象とした地球科学研究の専門家3名をお招きし、登壇していただきました。
最初の登壇者は檜山哲哉教授(名古屋大学宇宙地球環境研究所)です。
永久凍土の詳しい解説に始まり、永久凍土の地下氷の融解が生み出す景観の変化「サーモカルスト」について解説いただきました。シベリアの夏の降水量変動が2000年代で著しく大きくなっていることが一目でわかるグラフが示された際は、参加者も興味を抱いたようでした。
次の登壇者は金森大成准教授(神戸学院大学 経営学部)です。「降水量」をテーマに気候変動について解説いただきました。シベリア地域は一定周期の重ね合わせによって降水量がまず自然変動するが、北極域の早いスピードによる温暖化の影響でも自然変動が増幅される、ということと、今後、降水量が増えるかどうかは自然変動と合わせて更なる研究が必要、と解説いただきました。
最後の登壇者は田口研究員です。
熊本県出身で、元広島東洋カープの選手、前田智徳と同郷であるという自己紹介で参加者の心をつかみました。参加者からの「地球の温度を下げる方法」という質問に専門の陸域生態系における炭素循環の視点から回答いただきました。
セミナー終了後も多くの参加者が残りそれぞれの先生に熱心に質問を投げかける姿が印象的で盛況のうちに終えることができました。